モバイルバッテリーを落とした場合は、すぐに充電や給電をせず、外装・端子・温度・においに異常がないか確認してください。水に濡れた、または水没した製品は、見た目が乾いても内部の水分や腐食を確認できないため、再充電せずにメーカーや販売店へ相談するのが安全です。発熱、膨張、異臭、異音、液漏れがあれば使用を中止し、煙や火花が出ている、または安全に対処できない場合は製品から離れて119番へ通報してください。
まず行うこと:充電を止め、状態を分けて判断する
落下や水濡れの直後は、動作確認よりも通電を止めることを優先します。ケーブルがつながっていて、発熱や煙などの異常がなく、安全に外せる場合だけ、電源側から抜いてください。ボタンを押す、スマートフォンにつなぐ、充電器へ接続するといった確認は行いません。
次に、製品へ顔を近づけず、以下の順で外観と周囲の変化を確認します。
- 煙、火花、焦げたようなにおい、シューという音がないか
- 触れなくても分かるほど熱くなっていないか
- 膨らみ、へこみ、割れ、端子の変形、液漏れがないか
- 水や飲み物が端子・すき間へ入っていないか
異常が一つでもあれば使用を中止します。NITE(製品評価技術基盤機構)は、外部からの衝撃で電池内部が傷つくと内部ショートが生じ、発煙や発火につながるとして、変形や異常発熱などがある場合は販売店やメーカーへの相談を案内しています(NITE「リチウムイオン電池搭載製品の事故」)。
モバイルバッテリーを落としたときの確認ポイント
外装にへこみ・割れ・膨らみがある
外装が変形した製品は使用しないでください。落下の衝撃によって、内部で正極と負極を隔てる部材が傷つくと、見た目以上の損傷が生じている可能性があります。自分で分解したり、膨らみを押し戻したりするのも危険です。

落下直後に充電できても、安全の証明にはなりません。使用中止後は購入店またはメーカーへ、落下した高さ、床の材質、外装の変化、発熱の有無を伝えて対応を確認します。
見た目に異常がない
外観だけでは内部損傷の有無を断定できません。取扱説明書に落下後の手順があれば従い、不明な場合はメーカー窓口へ相談してください。特に硬い床への落下、階段からの落下、車両や家具による圧迫が加わった場合は、安易に使用を再開しない判断が必要です。
その後に熱、におい、膨らみ、充電不良などの変化が出た場合は、直ちに使用をやめます。発火の前兆と事故時の行動は「モバイルバッテリーが発火する原因と対処法」でも確認できます。
水に濡れた・水没したときの対処法
水濡れしたモバイルバッテリーは、充電・給電・ボタン操作を行わないでください。表面に水滴があり、発熱や膨張などがない場合は、乾いた布で外側の水分をそっと拭き取ります。端子へ綿棒や金属を差し込んだり、本体を振って水を出そうとしたりしません。

乾燥したように見えても、内部に水分や腐食が残っている可能性があります。「数日置けば使える」と自己判断せず、メーカーまたは販売店に水没の状況を伝えてください。海水、飲料、洗剤を含む水は不純物が多く、外観だけで状態を判断できません。
やってはいけないこと
- 充電して動作を確かめる
- ドライヤー、電子レンジ、オーブン、直射日光で加熱する
- 米や乾燥剤と一緒に密閉し、再使用を前提に放置する
- 本体を分解する、穴を開ける、膨らみを押す
- 破損品や水濡れ品を一般ごみ、資源ごみの回収箱へ入れる
密閉した袋や容器は、異常発熱時に状態を確認しにくくなります。保管方法を一律に決めず、発熱や煙がなく安全に対応できる状態で、メーカー・自治体・消防の指示を受けてください。
発熱・膨張・異臭・煙があるとき
発熱、急な膨張、焦げ臭さ、異音、液漏れがある場合は、通常の故障確認を中止し、使用せずにメーカーや販売店へ相談します。煙や火花が出ている場合は触らず、人と可燃物を遠ざけ、屋内なら無理のない範囲で避難経路を確保してください。危険を伴う移動や、素手での持ち運びは行いません。

火花や煙が激しい、炎が大きい、周囲へ燃え移るおそれがある場合は近づかず、直ちに119番へ通報します。小型のリチウムイオン電池使用製品が出火した場合について、消防庁は大量の水による消火と、可能な範囲で水没状態を保つ方法を案内していますが、自分での対処が困難な場合は無理をしないことが前提です(総務省消防庁「火災事故について」)。
ここでいう消火のための注水は、事故で水濡れした製品を乾かして再使用する話とは別です。発煙・発火時は現場の安全と消防の指示を優先してください。
処分はメーカーか自治体へ事前に相談する
落下で破損した製品や水濡れした製品は、通常の回収ボックスへ持ち込めないことがあります。JBRCは、破損・膨張・水濡れした電池を協力店などでの回収対象外としており、メーカーまたは自治体への相談を案内しています(JBRC「協力店・協力自治体検索」)。持ち込む前に、状態を伝えて受け入れ方法を確認してください。
端子処理や自治体ルールの調べ方は「モバイルバッテリーの正しい捨て方」で整理しています。ただし、異常発熱や煙がある製品を自分で梱包して運ぶのではなく、119番や自治体の案内に従います。
まとめ
モバイルバッテリーを落とした後は、通電せずに外装・端子・温度・においを確認し、変形や異常があれば使用を中止します。水没または内部への浸水が疑われる場合は、乾いたように見えても再充電せず、メーカーや販売店へ相談してください。
煙、強い発熱、膨張、異臭、異音があるときは触らずに人を離し、119番へ通報します。処分する場合も通常の回収箱へ入れず、製品の状態をメーカーまたは自治体へ伝えて受け入れ方法を確認することが次の行動です。
よくある質問
落とした後も充電できれば使い続けられますか?
充電できることだけでは内部に損傷がないと判断できません。へこみ、割れ、膨張、異常発熱、異臭、異音、充電不良があれば使用を中止し、外観に変化がなくても強い衝撃だった場合はメーカーへ相談してください。
少し雨に濡れただけなら乾かして使えますか?
端子やすき間から内部へ入った水分は外から確認できません。表面を乾いた布で拭いても再充電はせず、防水仕様とメーカーの案内を確認してください。
水没したモバイルバッテリーを米に入れる方法は有効ですか?
安全確認や内部の腐食を解決する方法ではありません。再使用を前提に密閉して放置せず、通電しない状態でメーカー、販売店、または自治体へ相談してください。
破損したモバイルバッテリーは家電量販店の回収箱へ入れられますか?
破損、膨張、水濡れした電池はJBRCの回収対象外です。店舗へ直接持ち込まず、メーカーまたは自治体に状態を伝え、指定された方法に従ってください。


シェア:
「モバイルバッテリー 車内 放置」は危険?夏の高温対策と置き忘れた後の確認方法
寝ている間にモバイルバッテリーを充電しても大丈夫?就寝中の火災を防ぐ注意点